第四章 歴史の「道」を歩いてみよう

 

フィールドワークにでかけよう

 

司書・学芸員さんといっしょに「道」を歩いてみよう

史跡は歴史的な価値がある記念物です。道ばたのお地蔵さんや小さな石塔のようにあまり目を向けられない史跡もあります。そのような史跡も、地域で暮らすひとや歴史と結びついています。
 

観光マップにのっているような大きな史跡を訪ねれば、そこにつながる歴史の「道」のことが分かるかも知れません。あまり目を向けられない小さな史跡から、昔のひとびとが歩いた「道」のことが分かるかも知れません。
注目しなければならないのはそこにある史跡ですが、大事なことはその史跡と「道」のつながりを見つけることです。
 

 
それぞれの史跡には、気を付けて見るところや鑑賞するポイントなどがあります。ですがポイントになるところはなかなか分かりません。
司書さんや学芸員さんといっしょに「道」を歩くと、大きな史跡の注目点や、小さな史跡の注意点などを教えてもらえるでしょう。
 

身近な大人といっしょに「道」を歩いてみよう

身近な大人の中には、歴史好きや郷土史の研究家などがいるかも知れません。そんな大人と「道」を歩くと、思いもかけない発見があるでしょう。
 
地域の歴史研究会や郷土研究会のおとなたちが開催するガイドツアーや歴史散歩に参加するのも楽しいでしょう。各地の自治体が開催している史跡めぐりも、大人といっしょに楽しむ良い機会になります。
 

 
SNSを通じて趣味友などのグループやサークルに参加する時は、参加条件などを良く確かめてください。事前に内容や条件を大人に確認してもらうことも大切です。
 

 
自分の住んでいるところの古い道は、おじいちゃんおばあちゃんに聞いてみると手がかりや情報が手に入るかも知れません。田んぼの中のふつうの道だと思っていたら、実は歴史の「道」だった、というようなことも実際にありますから。
 

コラム:神社やお寺を結んだ道

昔の道は、人が集まって住んでいる村はもちろん、神社や寺の前を通っているんだ。 人々が今とは比較にならないくらい神仏を信仰していたから、道は神社やお寺を結ぶようになっていたんだ。神社の鳥居やお寺の総門は道に面しているんだけど、道は神社やお寺の南側を通っているのが普通だったんだ。天皇が住んでいた都の内裏(だいり)も、南側に向けて開かれていたのと同じだね。